
「ボーンブロス」をご存知でしょうか。
最近日本でも少しづつ浸透しつつあるボーンブロスですが、ボーンブロス工房を運営する身としては「まだまだ認知度が低いな」と感じています。
お店を訪ねてくださる方の多くは体調を崩して
お医者様に勧められた
必死に調べてボーンブロスにたどり着いた
という方がほとんどです。
しかし、一旦ボーンブロス生活を始めるとその魅力に魅せられ「ボーンブロス沼にはまった」とおっしゃるかたばかり。
体調を崩してからではなく、毎日を健やかに美しく過ごすため必需品
「体が喜ぶ魔法のスープ」ボーンブロスの魅力をお伝えしたいと思います。
【目次】
ボーンブロスの概要
Born 骨
Broth 出し汁
そう、Bornbroth(ボーンブロス) は読んで字のごとく「骨のお出汁」です。
牛、豚、鶏、魚などさまざまな動物の骨とその骨に付随する軟骨や腱などの結合組織を煮込んで作られる栄養価の高いスープです。
古代から世界中の様々な文化で食されてきた伝統的な食品でありながら
私たち日本人には「鰹のお出汁」や「昆布のお出汁」ほど耳慣れた言葉ではないし、
骨というワードに少しギョッとするかもしれませんが、例えば「鶏ガラスープ」と言えば少し身近に感じられるかもしれません。
「お出汁を引く」ことは私たち日本人にとってとても馴染みのあることですが、日本でのボーンブロスの認知度は決して高いとは言えません。
しかし、健康志向の強いニューヨーカーによりアメリカではひと足もふた足も先ににボーンブロスブームが巻き起こっています。
その火付け役となったのがニューヨークのBrodo(ブロド)
2014年にマンハッタンのイーストヴィレッジでマルコ・カノーラ(Marco Canora)シェフによってオープンされました。Brodoは、テイクアウト形式でボーンブロスを提供し、その栄養価と健康効果が話題となり、ブームの中心となりました。
ブームはその後、カナダやイギリス、オーストラリアなどの他の国々にも波及し各地でボーンブロスを提供するカフェやレストランが登場。
ボーンブロスの栄養価や健康効果が広く認識されるようになり、グローバルなトレンドとなりました。
KUON ODASHI Lab. は2022年2月に創業し、その年の4月 兵庫県西宮市の甲子園にクラフトボーンブロスの店舗をオープンさせました。
ボーンブロスの作り方、きほんの「き」
◉材料
動物の骨(牛、豚、鶏 など)
水
◉作り方
骨を水で洗う 必要に応じて軽くローストすると風味が増すことも
骨を大きな鍋に入れ水を加える
弱火で長時間煮込む
と、作り方はいたってシンプルが故に奥が深いのがボーンブロス。
カルシウムやミネラルを引き出すため、水に少量の酢を入れて30分〜1時間ほど浸けておく
工程を挟んだり、にんじんやセロリ、玉ねぎなどの野菜や香辛料やハーブを入れる人も。
骨を煮込む時間も人それぞれで、どの料理のレシピもそうであるように
作り手の数だけボーンブロスのレシピが存在します。
栄養価と期待できる栄養効果
心と体を健やかに保つため、美しい肌や髪に必要不可欠な栄養がぎゅっと詰まった黄金のスープ。ボーンブロスに含まれる主な栄養素はこちら…
1.コラーゲン
コラーゲン皮膚、髪、爪、関節の健康をサポート。肌に潤いや弾力を与える。そのほか
関節痛の軽減や、丈夫な骨、筋肉を形成するために必要。また、腸の健康を促進し リッキーガット症候群(腸漏れ症候群)の予防にも効果的とされる。
2.アミノ酸(グリシン、プロリン、グルタミンなど)
・グリシン: 睡眠の質を向上させ、神経系を安定させる。解毒作用あるとされ、肝臓の健康をサポートにも。
・プロリン: コラーゲンの生成を助ける。
・グルタミン: 腸の健康をサポートし、免疫機能を強化。
3.ミネラル(カルシウム、マグネシウム、リン、カリウムなど)
・カルシウム: 骨や歯の健康を維持し、筋肉の収縮と神経伝達にも必要な栄養素。
・マグネシウム: 筋肉と神経の機能をサポートし、心臓の健康を促進。
・リン: 骨や歯を丈夫にしたり、エネルギー代謝もサポート。
・カリウム: 塩分の摂りすぎ、血圧を調整に効果的。
4.ゼラチン
コラーゲンの一種で、関節の健康をサポートし、消化器系の機能を助ける。また、食物繊維の代わりに腸内環境を改善する効果も。
5.グルコサミンとコンドロイチン
関節の健康をサポートし、関節炎の症状を軽減する効果があるといわれている。
6.ヒアルロン酸
関節の潤滑油として働き、関節痛の軽減や肌の潤いに効果的。
など
※栄養素の含有量は使用する材料や調理方法によって異なります。
ボーンブロスに含まれる栄養素や期待できる効果のすべてを記載しきることはできませんが
ボーンブロスがいかに美容や健康の強い味方であるかはおわかりいただけたと思います。
ボーンブロスの多彩な利用方法
ボーンブロスの利用方法もまた、利用者の数だけ存在するといっても過言ではありません。
しかし、「体にいいことはわかったけれど、具体的にどう使えばいいの?」そんなご質問がまだまだ多いのも事実。
利用法のほんの一部をご紹介します。
1.飲料としてそのまま飲む 朝食代わりや間食に。
お好みで少量をお塩やレモン汁、生姜、ハーブなどの風味付けもおすすめ
2.料理の基本出汁として
スープやシチューのベース
リゾットやパスタソースに使用
炊き込みご飯や雑炊の出汁に
3.調理液として
肉や野菜の煮込み料理
蒸し料理の蒸し液
マリネ液の一部として使用
4.栄養強化 スムージーに少量添加
プロテインシェイクのベース液
オートミールや粥に加える
野菜ジュースに混ぜる
どの美容法や健康法もそうであるように
ボーンブロスも毎日の生活に取り入れ、こつこつ続けていくことがとても大切。
日々にお料理の「お出汁」をボーンブロスに置き換えたり、
いつもの朝食にカップ一杯のボーンブロススープをプラスするなど
難しく考えずとも「いつもの生活」にすっと取り入れやすい点も
ボーンブロスの魅力のひとつです。
続けることが一番重要!ボーンブロス生活を始めるために
ほとんどの健康法や美容法がそうであるよう、ボーンブロスの効果を実感していただくのに一番重要なのは「継続」。
何はなくとも続けることが大切です。
毎日120〜150g程度ボーンブロスを飲んでみて。もちろんお料理のお出汁として取り入れてもOK!
検索をすれば色々なボーンブロスのレシピを見つけることができるともいます。
まずは身近な材料で簡単に始められそうなものを選んで作ってみては?
長い時間煮込む必要があるので電気圧力鍋などを使用すると時短になりますよ。
それでも家庭では濃くお出汁を引くのに限界があるから「お野菜の力」を借りるのがおすすめ。お野菜のお出汁とあいまって美味しいボーンブロスが引けますよ。
簡単そうなレシピでも、継続をしようと思うと意外と時間も材料代もがかかる・・・
そして光熱費もバカにならないんですよね。(あとゴミも大量に出ます・・・)
いくら体にいいとわかっていても「ボーンブロス継続」の最大の壁はこれだと思っています。
完璧を求めすぎず、時々は既製品に頼るのもよし!
おうちで作るボーンブロスとは一味違った濃厚なボーンブロスです。
長時間煮込んで濃厚なボーンブロスを引いているので、KUUTのボーンブロスの材料は基本「骨と水」と至ってシンプル。(一部商品にお肉、生姜が入ります)
野菜の旨みに頼らずシンプルな「骨の旨み」を感じていただける商品です。
お塩等での調味も一才していないのでお料理のベースにも最適。
ボーンブロススープとしてお出汁を召し上がるときはお好みでお塩などで味付けしてお召し上がりください。

用途によって選べるサイズ
お徳な900gの大容量パックで1週間分のイメージです。
常温保存できるからストックしておくと安心ですよ。

終わりに
ながながと書きましたが、
ボーンブロスは美味しいだけでなく 栄養豊富で健康効果が高く、さまざまな料理に応用できる万能なスープ。
古代から現代に至るまで、世界中で愛されてきた理由がここにあります。
日常の食事に取り入れることで、健康維持や美容、免疫力向上に役立てることができます。
まずは身近で手に入る鶏の骨などでボーンブロスを作ってみるのがおすすめ!
時間と労力を費やしたスープはこころと体にじんわりに染みますよ。